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金融不安の影響

ここ15年くらいのあいたに起こった金融不安の影響で、経営難におちいる銀行や信用金庫、信用組合が数多くあらわれた。銀行は生き残りをかけてリストラなどに取り組んだりもしたが、再建のおぼつかないところも多かった。そのときに銀行を助けたのが、公的資金だ。公的資金とは国が銀行に貸し出すお金のことで、出所は私たち国民の税金である。公的資金は「不良債権」とよばれる銀行の借金返済にあてられた(不良債権については次項で詳述)。もちろん、経営状態がよくなったら政府に返済するという条件つきだが、その銀行が破綻してしまった場合は戻ってこない。とはいえ、銀行も一企業にすぎないはず。一般の企業が借金をしたら自分で返すのに、なぜ銀行の借金を国民が肩代わりしなくてはならないのだろうか。こうした銀行への特別扱いには、多くの人が疑問を抱いたにちがいない。政府が銀行を優遇するのは、銀行の倒産によって金融不安が生じる恐れがあるからだ。

異なる貨幣の交換比率のこと

異なる貨幣の交換比率のことを為替相場または為替レートといい、為替レートが異なる貨幣の需要と供給の関係によって決定される制度を変動為替相場制(または変動相場制)という。日本や米国は変動為替相場制を採用しているので、円とドルの交換比率である円・ドルレートは日々変動する。そのためドルを保有している日本人は、為替レートの変動によって利益を得たり、損失を被ったりする。このような為替レートの変動によって利益を得たり損失を被ったりすることを、為替リスクを負うという。為替リスクが存在する場合には、為替リスクを他の経済主体に移転したり、積極的に為替リスクを負ったりする市場として先物為替市場や通貨オプション市場が生まれる。先物為替市場とは、将来一定の為替レートで為替を取引することを、現在の時点で、約束する市場をいう。それに対して、現在、円と交換にドルを受け取るような市場を直物為替市場という。通貨オプションとは何かは簡単には説明できない。このような直物為替市場、先物為替市場、通貨オプション市場などの仕組みを理解したり、直物為替レートと先物為替レート及び通貨オプション価格の関係を理解することも国際金融論の課題の一つになる。

ブレトンウッズ体制の下

ブレトンウッズ体制の下では、その調整の手続きを明確に規定せず、短期資金の貸し出しだけで国際収支のアンバランスを是正しようとしたことに無理があったわけです。こうした欠陥を考慮しつつ、国際通貨体制を再建すべく努力が続けられた結果、1976年1月に新しい制度が確立しました。これはブレトンウッズ体制に代わり、キングストン体制と呼ばれます。ここで?金の公定価格を廃止し、各国の通貨を金と結びつけることをやめる?金に代わり外貨の特別引出権(SDR)を準備資産にするーことなどを取り決め、変動相場制が正式に国際的な承認を得ました。変動相場制は固定相場制と違って、為替レートの調整によって国際収支の不均衡を是正できる効果が期待できます。赤字国の通貨価値が下がれば、その国の輸出品の価格も下がり輸出が伸びる仕組みです。逆に輸入品の値段は上がり輸入の減少につながり、赤字を減少させることが可能になります。